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2017.09.06

老人クラブ連合会への署名協力要請について(16~17年度 第3回保団連代議員会 発言通告)

発言テーマ:老人クラブ連合会への署名協力要請について

団塊の世代が後期高齢者となるいわゆる「2025年問題」に向けて、国や政府は、あらゆる手段で社会保障費削減計画を打ち出している。この流れは、高齢期に1,000万円の貯蓄があっても数年で「下流老人」に陥る人を次々と生む。その子ども世代も、親の介護のため、働き盛りでも非正規労働にならざるをえなく、積み立てていた貯蓄もなくなり、高齢期になったときには自らが施設入所が困難な「下流老人」に転落してしまう。このままでは、現役世代も消費行動を控えるようになり、中小企業の経営悪化、個人税収の減少により、益々社会保障が改悪されるという負のスパイラルを起こすと考える。

こうした情勢の中、高齢者が「自分たちが我慢するしかない」と医療改悪を認めると、子ども、孫の将来が極めて厳しい状態になる。そこで、高齢者にも、子ども、孫たちの将来を守るのは自分たちの役割であると受け止めて頂き、全ての世代に関わる問題として医療改悪に反対の声をあげてほしいと、「医療・介護の負担増の中止を求める請願署名」を、従来よりも広く呼びかけていこうということが協会の方針となった。まず、保団連事務局員を講師として迎え、役員学習会を開催した。そして、今まで署名の依頼や協力のなかった岩手県老人クラブ連合会、岩手県栄養士会にも協力要請を行い、地域の老人クラブからも要望があれば、説明会や懇談の場を設けていくこととなった。

老人クラブ連合会には、以前、署名協力を依頼したときに、「団体運営に補助金をもらっているので署名協力は難しい」と言下に断られた経緯があった。しかし、今回対応いただいた事務局長は、これまで署名活動に取り組んだことはなかったそうだが、私たちの説明を真剣に受け止め、署名活動について役員会に提案していただき、その結果、地域の老人クラブに配布していただけることとなった。これには、当協会役員が、老人クラブ連合会々長や事務局長と面識があったことや、日頃の診療等で繋がりがあったことが、大いに与ったように思う。

老人クラブ連合会に依頼したのは4月中旬であったが、5月末というわずか1月あまりで、署名は1,514筆届いた。他の団体からの合計が、まだ500筆程度であったことからも、驚異的な数字であったと捉えている。この結果から、高齢者が、自分たちだけではなく、次世代を厳しい状況に追いやるこの医療改悪をけっこう憂慮しているのだと受け取ることができた。

今回の署名活動を通じて、幅広い世代に呼びかけることの重要性を学ぶことができた。会員の取り組みなど、課題はまだまだあるが、今後の署名についても上記のような観点で取り組んでいきたい。

また、岩手県老人クラブ連合会は、会員数が約8万人で、県下の65歳以上の2割が加入しているという大きな組織である。全国の協会・医会でも協力を依頼し断られた経験があるかもしれないが、今後署名を行う際、呼びかけてみてはいかがだろうか。

■老人クラブ連合会への署名協力要請について(16~17年度 第3回保団連代議員会 発言通告)[PDF形式]

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