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2018.09.04

ゲノム編集についての情報を「月刊保団連」などで会員に知らせてほしい(18~19年度 第1回保団連代議員会 発言通告)

発言テーマ:ゲノム編集についての情報を「月刊保団連」などで会員に知らせてほしい

1970年頃から遺伝子組み換えが取り組まれてきましたが、2012年頃にクリスパー・キャス9という新技術が開発され、世界中で驚異的な勢いで研究開発が取り組まれてきております。

ゲノム(DNA)編集は遺伝性疾患、難病、がん、認知症など医療分野で治療法が研究されているのみならず、畜産・漁業分野でもゲノム編集により生産量の高い品種が開発され、農業でも虫害に強い品種などが作られてきております。

一方、医療とは別に人の容姿、運動能力、知能、性格、寿命まで受精卵の段階でゲノム編集により改変された人間を作り出す研究も急速に進められております。近い将来、まさにSF映画のようなことが現実に起きることが予測されております。

現在すでに個人の遺伝子情報を数万円で解析する企業も現れております。遺伝子情報は「神の領域」ともいわれ究極の個人情報です。これが一般化すると、生命保険加入、入学、就職、結婚などでも問題になりかねません。さらに健康診断や人間ドックのあり方も変わってきます。日常診療にも直結してきます。

 

岩手協会では、過去にモンサントの遺伝子組み換え産物について問題視した映画の上映会や、東日本大震災の被災地住民を対象に遺伝子解析を取り組んでいる「東北メディカルバンク」の問題点について講演会を催したことはありましたが、これまでゲノム編集については特に取り組んでは来ませんでした。

「月刊保団連」でも2003年6月号と2013年5月号で取り上げた以外には、記事が見当たりません。日本医師会も2012年に「先端医療と遺伝子改変~そして人権の未来」と題した小冊子を会員に配った以外は目にしておりません。現在はまだ世の中全体がこの課題に関心が向いておりません。

しかし、クリスパー・キャス9という驚異的ゲノム編集技術(内容は省略)が開発されて以来、グーグルをはじめ多くの企業や製薬会社など世界の大企業がベンチャー企業を立ち上げ、巨額の投資をして研究開発に取り組んでおります。特に中国の取り組みは凄まじいものがあります。近い将来、社会的な問題となることは確かです。

こうしたことが現実化されたとき、私たちは診療の場でゲノム編集された患者やiPS細胞技術などと組み合わされ処置された患者と向き合わなければならない事態が起こることが予測されます。

会員の理解を深めるため、「月刊保団連」や諸ニュースなどで、今の内から会員にゲノム編集の成果と問題点などの情報を届けていただくことを希望します。

■18~19年度 第1回保団連代議員会 発言通告 発言テーマ:ゲノム編集についての情報を「月刊保団連」などで会員に知らせてほしい [PDF形式]

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