「岩手県保険医協会」国民の医療と健康の確保を図り、保険医の生活と権利を守る

 

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総会
2014.06.15

第37回岩手県保険医協会定期総会アピール

人は希望を抱いて生きています。希望の為に生きているのではありません。達成が嬉しいというより、成就に一歩でも近付く実感が新たな希望への励みになるのです。国民の謙抑な願望を無視する、あるいは、質実な生活に要する最低限の制度を縮小・廃止する政策を捨て、今こそ希望の政治に参加すべきです。

東日本大震災発生から3年を経た現在も、仮設住宅入居率は8割を超えています。生活再建への道は依然として険しく、資材の高騰や人手不足が復興の足枷となっています。その地での確固たる展望を見出せない住民の流出は、深刻な状況を如実に表しています。

政府は今国会に、介護保険と医療提供体制の見直しを盛り込んだ地域医療・介護総合確保推進法案(「医療・介護総合法案」)を提出しました。医療の分野では、2025年に向けて必要とされる202万床に対し、159万床に削減することが計画されています。そのため、病床を「高度急性期」「急性期」「回復期」「慢性期」の四つの区分に再編する「地域医療ビジョン」を都道府県に策定させ、従わない医療機関にはペナルティを科すという内容です。介護の分野では、「地域包括ケアシステム」が導入され、介護利用料の引き上げ、要支援1・2の訪問・通所介護の保険外し、特別養護老人ホームの入所要件を要介護3以上にすることなどが画策されております。すでに2018年には介護療養病床が廃止されることから、行き場を失う患者が多数出ることになります。その他、先進医療を担うとされる「臨床研究中核病院」の創設、外国人医師・歯科医師への規制緩和や「医療事故調査」の法制化等も入っています。医療費抑制の名目の下に、生活破壊や医療破壊に拍車をかける制度上の大幅な締め付けは、国民全体に筆舌に尽くしがたい生きにくさを齎しています。慎重かつ厳密な審議を、ひいては廃案を望むものです。

今次も、診療報酬改定は医療機関を直撃しました。同一建物居住者の診療報酬が在宅診療不適切事例を理由に大幅に引き下げられ、介護現場に混乱が生じています。盛り込まれたとする「損税」補填は、不十分かつ不明朗で、医療機関の負担が益々重くなっています。

「特定秘密保護法」が昨年12月に成立し、公布されました。特定秘密を扱う公務員の適性評価は運用次第でプライバシーの保護や思想・信条の自由に触れる可能性があり、医療現場への影響も看過できません。

国民の不安の声も多数聞かれるなか、安倍首相は憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認を急いでいます。人命を守る医師・歯科医師の団体として、戦争に国民の生命をさらす恐れのある行使には、深い懸念を覚えます。

リーマン・ショックは金融工学への疑念を、福島第一原発事故は原子力工学の限界を、人々に感じさせました。しかし、新自由主義は相変わらず跋扈し、政府は今後も原発依存を続行する方針を明言しています。先進国をかつては潤した資本主義の残照に縋って存するわれわれは、経済優先よりも格差が是正された安全安心の生活を求めることこそ、国民的矜持の源とすべきです。

このような現状に対し、岩手県保険医協会は、すべての国民が安心して生活できる平和な社会を築いていくため、一層の努力をしていく所存であります。

 

第37回定期総会にあたり、この決意を表明するものであります。

 

2014年6月15日

第37回岩手県保険医協会定期総会

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