「岩手県保険医協会」国民の医療と健康の確保を図り、保険医の生活と権利を守る

 

ABOUT-岩手県保険協会について-

2020年度活動方針

前年度は医療研開催のため、多大な労力を傾注してまいりました。この経験を積極的に生かし、今年度も一層幅広い会員サービスを行ってまいります。

さて、2020年初頭より世界中で蔓延している新型コロナウイルスは、様々な分野において、深刻な被害をもたらしています。医療においては、人的資源の不足、病床数の不足、医療機器、医療消耗品の不足など、政権がこれまで続けてきた過度なまでの社会保障費抑制政策の失政が、このような非常事態時に顕著に表れています。医療崩壊を食い止めているのは、医療従事者の献身的な奮闘によるものであり、短期的な対応と、これまでの政策を抜本的に見直し、医療従事者への保障や物心両面の資源を確保する中長期的な政策をとる必要があります。保険医協会としても、新型コロナウイルスに関わる情報を収集してお知らせしていくとともに、一般の医療機関が患者を受け入れる際に具体化されていない資金面の支援などを求めていきます。

安倍政権が長期化する中、「桜を見る会」「カジノ疑惑」「検察官定年延長法解釈変更」などの政府の対応をみると、現在の日本は、法治国家とは思えない事態となっています。首相、閣僚、官僚のトップなどの責任逃がれの姿勢が、後手後手に回っている新型コロナウイルスの対応にも表れています。

新型コロナウイルス感染拡大により、全国的に経済活動の自粛を要請され、経済的にも大きな打撃を受けています。それ以前から消費税増税による個人消費の落ち込みが深刻で、物価変動を反映し、生活実感に近いとされる名目GDPは、年率で4.9%の減少となっています。それでも政府は、景気は緩やかに回復しているとの見解を続けており、アベノミクスが失敗だったと認めないため実態と乖離した判断を維持しています。

新型コロナウイルスにより落ち込んだ日本経済を再生させるための方策として、大企業から中小零細企業に利益が滴り落ちる「トリクルダウン」の考え方は、大企業の内部留保を増やすだけで、全く効果がないということが周知の事実です。それよりも、これまでの経済政策を抜本的に転換し、大企業にはこれまで溜め込んだ400兆円を超える内部留保を吐き出させ、個人消費を拡大させて国民生活を潤すために消費税を当面廃止し、将来の不安を取り除くために社会保障制度を充実させることが、大部分の国民の求める経済政策です。

保険医の経営と生活、権利を守る取り組み

2020年度は、新型コロナウイルスの影響で、全県的に、様々なことが中止、自粛となっています。東京オリンピック・パラリンピックも延期となり、感染拡大の終息の予測もつかない状況ですが、地域における医療需要が減ることはありません。そのようなときだからこそ、安定した医院経営が国民、県民の医療確保と健康増進に繋がるという観点により、以下の取り組みを進めます。

4月からの診療報酬改定では、地方厚生局実施の改定時集団指導中止をはじめ、当会主催の新点数検討会も動画配信などの代替開催となってしまい、医療機関は、従来よりも情報量が少ない中、診療を行わざるを得ない状況です。さらに、地域住民の受診需要があるものの、マスク、消毒薬等の消耗品の確保が難しい状況が続いており、情報収集や、前年度から行っている、行政に対する医療機関へのマスク等の配布を求める要請を、適宜行ってまいります。また、今後、感染者が出た際の対応については、保団連や全国の保険医協会と連携した情報提供などに努めてまいります。

また、診療報酬改定後に、会員からの質問や意見などから、現場の実態にそぐわない不合理な点数や施設基準等がある場合は、全国と連携し、改善するよう要求しています。また、会報等を活用した情報提供を行います。

個別指導に関しては、指導大綱に謳われているとおり、懇切丁寧に行われることが前提となっておりますが、実際には、保険医が不当に高圧的な態度で指導を受けている事例があります。

東北ブロック合同で東北厚生局との懇談を行い、日常診療に負担をかけないよう内容の改善と保険医の人権を守ることを引き続き訴えていきます。

また、前年度は県内各地での個別指導の対応に関する学習会を開催しましたが、会員からの質問や要望があった際は、適切に回答するとともに、要望によっては弁護士を紹介し、弁護士帯同の実績を作ることを目指します。その他にも、全国的に適時調査が増えていることから、情報提供および対応を行います。

昨年10月より実施された消費税増税については、消耗品が不足、高騰している状況下で、医療機関にとって、ますます深刻な影響が出てきています。消費税増税に伴う対応として初再診料が引き上げられましたが、到底補填に見合うものではなく、今時改定においても不満の残るものとなりました。損税問題の解決策として、毎年東北ブロックで実施している「税務に関するアンケート」においても、会員が多く望んでいるのは、消費税「ゼロ税率」です。全国的な運動と連動しながら、会員署名の実施や国会要請などを実施してまいります。

また、開業、閉院、事業継承、雇用問題等の会員からの個別相談についても、きめ細やかな対応に努めます。また、税制改正等で医療機関に関わる事項については、必要に応じて、専門家からの情報提供を行います。

東北ブロック合同の国税局交渉は、今年で28年目を迎えます。アンケートなどを通じて税務調査の実施状況をみながら、会員に過度の負担を与えないこと、実務作業や風評被害によって日常診療に影響が出ないようにすることなど、保険医の生活と権利を守ることを目的に実施します。

歯科においては、金パラの逆ザヤ問題の即時解決を求めるための署名活動や議員要請を行いましたが、4月の「随時改定Ⅰ」および7月に予定されている「随時改定Ⅱ」でも逆ザヤ解消には到底及ばなかったため、引き続き取り組みを強化してまいります。

会員のニーズに応える活動と組織を強化する取り組み

2020年度の会員数を見た場合、新点数検討会を開催することができなかったことにより、入会者が例年よりも減少し、会員の閉院等による自然減は避けられない状況です。また、新型コロナウイルスの終息状況によっては、研究会などのイベント開催や、未入会員への訪問活動も控えざるを得ません。

そのような状況下で、どのように組織拡大していくかが課題となります。今回の新点数検討会開催に向けて改変したホームページの活用や、フェイスブックなどのSNSを活用した取り組みなどから、各専門部においても組織拡大を模索し、保険医協会、医会の医科歯科10万7千人会員のスケールメリットと独自のネットワークを活かし、会員のニーズに合った情報発信や、困ったときに頼りになる保険医協会であるよう、会員からの個別相談にも適切に対応していきます。

共済制度においては、「保険医年金制度」の募集について、一時払既加入者の最大申し込み口数が減少されるなど、厳しい金融情勢の中で、現行の予定利率水準を維持していくため、やむを得ない時限的な制度の改定が行われました。それでも、競合商品との優位性は変わらず確保することができています。「保険医年金制度」「保険医休業保障共済保険」「団体定期保険」を三本柱としながら、委託生命保険会社と連携し、公的保障の少ない会員の生活や将来を支える制度として、会員の財産を守るべく、安定した運営に努めます。

また、上記のような活動が未加入の方の目に触れる機会を増やすよう、往復はがきの活用やパンフレット、ホームページ等の内容やデザインを見直しながら、情報を発信する機会を増やし、会員内外に保険医協会の活動と理念、共済制度の優位性を理解いただくことに努めます。

県民の医療と健康を守るための医療運動に関する取り組み

新型コロナウイルスが世界的に蔓延し、東日本大震災やリーマンショックを上回る経済活動の停滞が予測されます。そのような状態の中、県民の関心は医療、健康に対することが高くなり、人的、物的資源の不足は、医療崩壊、医療パニックに繋がりかねません。そのためにも、県民が節度ある生活を行い、正しく医療を受診する必要があります。保険医協会として、会員医療機関が診療を続けることができるよう、県や国に対し、度々緊急要請を行ってまいりました。

新型コロナウイルスの取り組みについては、保険医協会としてやるべきこと、できることについて協議を重ね、医療機関の診療が継続できるようなサポートや行政への働きかけを行ってまいります。

患者窓口負担軽減を求める運動については、引き続き、患者署名に取り組み、国会要請行動等で活用します。まず、患者署名については、会員参加率向上を目的とし、途中経過や締切日等のスケジュールを周知徹底し、昨年度実施した往復はがき署名の活用なども検討しながら、協力を呼びかけていきます。クイズハガキが実施された場合は過去の経験を活かしながらすすめていきます。

「医療費助成事業の拡充」及び「医療費助成の窓口負担の現物給付」の取り組みについては、長年の運動の成果により、市町村において制度が前進しています。引き続き、全市町村の助成制度拡充からさらに一歩進んだ所得制限の撤廃と現物給付導入を目標に、活動を継続してまいります。

その他にも、医療機関においても大きな負担となっている難病患者の診断書の簡便化や診断書料の助成についても、運動を検討していきます。

歯科分野では、テレホン相談や義歯ネーム入れ・口腔ケア等を通じ、会員及び県民との連携を大きく広げ、署名活動の参加などに活かしていきます。また、昨年度は、保険で良い歯科医療を求める国会要請の他、歯科技工問題を考える国会要請にも参加しました。今年度も、引き続き歯科界が抱える諸問題について情報を共有し、解決に向けた努力を進めてまいります。

その他にも、県民の医療や健康に関わる活動について、広範な団体や人々と連携しながら、地域医療崩壊を防ぎ、県民がお金の心配なく、安心して受診できるための要請、運動を続けてまいります。

東日本大震災等の災害に関する取り組み

東日本大震災から10年を迎える今年度以降において、「節目」を名目として、様々な支援が縮小していく可能性があります。ほぼ全ての被災者が応急仮設住宅から災害公営住宅などへと移行する中、生活環境の変化から、家賃等の経済的な問題や、孤独死の増加が懸念されています。また、震災から時間が経つにつれて、被災者のストレスや精神的な問題も浮き彫りになっており、いわてこどもケアセンターの相談件数も増え続けています。

このような現状をみても、被災者がお金の心配なく安心して受診ができる制度が求められています。引き続き被災者の生の声を要路に届けるため、10回目となる被災者対象の受診に関するアンケートと、全ての被災者の医療費窓口免除となるような取り組みを、同じ被災県とも連携しながら進めてまいります。

昨年度も大きな災害が相次ぎ、岩手県内も甚大な被害を受けた地域がありました。新型コロナウイルスが蔓延している中、災害が起こった場合、より深刻な状況となることも予想されます。過去の災害時には、住民の長期的な避難生活が続く中、第一線医療を担う開業医が、献身的に被災者と地域医療を守る姿が報告されております。そして、それをサポートするのが全国の保険医協会・医会です。不幸にも国内で災害が発生した際は、被災県としてのこれまでの経験を活かした支援を行います。 

最後に

一昨年度、岩手県保険医協会は創立40周年、保団連は50周年という節目の年を迎えました。「国民の命と健康の確保を図る」「保険医の経営と生活、権利を守る」という目的を掲げて発足した岩手県保険医協会は、東北では3県目となる全国医療研フォーラムの主務地となりました。しかし新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止とせざるを得ませんでした。全国規模の集会を企画したことを活かし、会員、県民と手を取り合って、50周年に向けてさらなる発展を遂げていく所存です。

その他にも、以下の各専門部の方針を基に、会員の協力・理解を得つつ、役員・事務局が一丸となり、保団連をはじめ、全国の保険医協会・医会や他団体と広範に連携をとりながら、活動を進めてまいります。

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